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RFID(Radio Frequency Identification)は、RFIDタグや非接触ICカードに搭載されているICチップに格納された情報を電波や電磁誘導により読み書きする仕組みです。無線技術を使用していますので、耐久性、環境性に優れデータの更新が可能です。
RFIDの歴史は古く、30年以上前より入退室管理や家畜管理で長波帯が、工程管理や輸送管理などにマイクロ波帯が使用され、当時はバッテリーを搭載したアクティブ形が主流でした。20年ほど 前から通信距離が長いUHF帯とセキュリティ性が高いHF帯の使用が始まり、技術革新によりバッテリを搭載しないパッシブ型が主流になりました。UHF帯は、アパレル、ユニフォーム、リネン、リストバンドなど身近なところで使用され、製造現場や物流現場では、省力化や履歴管理、資産 管理、保全管理などに使用されています。HF帯は、交通系ICカード、個人認証カード、図書館、ホテルキーなどで広く使用されています。
2019年の電波法の改正により陸上無線局としての登録が可能となり、高出力の構内無線局が建屋や敷地の他に、路上や運動場などを含めた屋内外での利用が見込まれています。また、技術革新と量産効果により、価格が大きく下がってきていますので、今後、益々普及していくと思われます。
RFIDがすべてにおいてバーコードより優れている訳でなく、また、UHF帯とHF帯では大きく特長が異なります。したがって、それぞれの特長を十分理解して、適材適所に選択することが重要です。導入に失敗したことがあるとすれば、RFID在りきで進めたからではないでしょうか。
RFIDを利用することのメリットは、非接触でデータを読み書きできること、箱の中など見えないRFIDタグも読取できること、1秒で数百個を一括で読取できること、ICチップの容量に応じて沢山の情報を読み込みできることなどです。
一括読取は、UHF帯の特長であって、通信距離が短いHF帯では一括読取には適していません。しかし、高いセキュリティ機能を持っています。
また、実現したい読取距離や読取速度により周波数帯を選択したり、 利用したい環境に合わせて金属対応のRFタグを選択したり、温度、薬品、紫外線などに耐える材質を選択したり、電波干渉を抑える工夫をすることも必要です。
RFIDの導入を検討するためには、特長を知ることに加えて、バーコードなど他の自動認識との違いを明確にすることも必要となります。
データキャリア | UHF帯RFID | HF帯RFID | バーコード/二次元シンボル |
---|---|---|---|
データ量 | 最大64Kバイト | 最大4kバイト | 最大2Kバイト |
データの書き換え | 可 | 可 | 不可 |
データの偽造・複製 | 困難 | 困難 | 容易 |
読取距離 | 10 m | 10 cm | 10 m |
複数読取 | 可能 | 不可 | 基本的に不可(カメラで可能) |
遮蔽物の影響 | 受けにくい | 受けにくい | 受ける |
水の影響 | 受ける | 受けない | 受けない |
耐環境性 | 優れている | 優れている | 劣っている |
JANコードは、国際的な商品識別コードとして一意性が担保されていますが、個々の製品を識別することはできません。しかし、RFIDは商品識別コードの他にユニークな固有のIDをエンコードできるため、一括で管理することが可能です。こうしたデータ管理は、物の移動における追跡管理や生産から消費までのトレーサビリティの確保に大きく貢献します。
また、自動読取や一括読取により業務効率を大きく改善し、RFIDタグを書き換えして再利用することによりオペレーション全体のコストダウンを達成することもできます。 RFIDの技術はISO/IECで世界的に標準化されており、日本語に翻訳されJISとして発行されています。現在では、あらゆるベンダーが標準化された規格のもとで機器を提供しており、ベンダー間の制約を受けないオープンな環境でRFIDを使用することができます。
GS1 は、グローバルな一意性を担保するために EPC(Electronic Product Code)を標準化し、商品識別コードGTINなどの標準識別コードの利用を推奨しています。商品コードとシリアル番号 を付加した SGTIN を RF タグに書き込むことにより、サプライチェーン全体において世界中で 重複のない個品管理を実現可能となります。